脱皮のための激動期
7月になくなられた宮本顕治さんが、ソ連、東欧の政変に関わって、古い硬直した・・・侵略と国民抑圧のソ連の体制を社会主義の本家とする見方がうち破られようとしている「共産主義運動の脱皮のための激動期」、新しい時代への幕上げたと闊歩した。国内でのたたかいでは「社会主義は終わった」という大キャンペーンの中で押し込められているときにである。その後、時間はかかったが、南米の左翼政権の誕生、インドでの共産党の与党としての関与をふくめ、地域後との平和機構の前進など、米ソ対立の中で埋もれていた、平和や貧困に関わる多様な運動が前進した。
今回の選挙、「残念だったけれど、自民公明政治やっつけれてよかったね」という支持者の声が多い。
何が選択されたかをみるとよく判る・・・ 民主党は、生活第一を掲げ、小泉・安倍内閣で9兆円の増税を批判し、消費税はあげないといった。最低保障年金制度をいった。農家への戸別所得保障制度を言った(輸入の完全自由化は、マニフェストの細かい字を見ないとわからない)・・・ 天下りを禁止し、政治と金の透明性を増す。憲法の改定は「今の課題ではない」ということで、改憲に否定的印象を与えた・・・ほとんど共産党が言ってきた方向に近いことを言っている。細部や裏にはいろいろあるがそれはマニアックな話で、一般には主張の違いはわからないだろう。民主党は従来の主張を大きくまげて勝利した。つまり、格差と貧困をなんとかしろ、憲法改定など急ぐな・・・というメッセージを受け止める。これは民主党の基本路線と矛盾する。しかし、民主党が勝つためには、そうするしかなかった。ここに、保守二大政党制を標榜しながら、一定の地歩を築いている革新政党のある日本と英米との違いを感じる。
国民は、一票で政治の流れを変えることも経験した。真の「生活第一」の政治へ、「脱皮のための激動期」…その言葉がふと頭をよぎった。
私たちも、多くの方の意見に耳を傾けながら、自力をつけるために頑張らないといけない。
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