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当面・・・

宮本賢治さんが亡くなり、評論家の加藤周一さんがどう発言するか注目しているとブログに書いていたら、「赤旗」に寄せられた談話が先日掲載されていました。その中で、十五年戦争に反対を貫いたことについて、「それができた人は、日本では例外中の例外だった。」「宮本顕治さんは反戦によって日本人の名誉を救った」と。また、地元紙に、「日本を覆う『現在中心主義』」とのタイトルで、俳句や源氏物語を例に、歴史的にものを見ず(だから未来も見ず)、現在だけを切り取って感じる文化があることをのべ、それが侵略戦争の反省の希薄さとして現れていると述べ、憲法、特に9条が変えられようとしていることは、すぐには現生活に結びつかないが、やがて大きな影響を与えるとして、歴史的に物事を見る大切さについて語っていた。
 今度の選挙・・・ 「当面」という言葉が目に付く

自民党のマニフェストは憲法を変えるが第一。これは安倍首相がタカ派だから突出しているのではないと思う。多国籍企業化し、すでに貿易立国から投資立国に変わった日本の経済のあり方、財界が進出先の国情の安定、交渉力としての軍事力を必要としている段階に来ているからである。それに対し、民主党は、今回は、憲法は争点でないと「当面」は改憲議論を避けた。05年の憲法提言でも小沢氏の持論でも、国連決議があれば海外派兵できるというのが方針だが。そう思って、民主党の政策を見ると「当面、消費税はあげない」「当面、大企業への税率を下げることはしない(環境、研究のための減税はすると明記)」など「当面」が続く。「今、支持を得たらよい」ということで、基本方針を「当面」は脇におく。しかし、「当面」っていつまで? 2、3ヶ月かもしれない、1年か、2年かも・・・
  そこで加藤氏の指摘が浮かぶ・・こんどの選挙、まちがいなく憲法の行方が問われている。民主党が参院で第一党になったら、スポンサーの財界から「当面」について、きびしく責められるだろう。時期を約束したわけではない。情勢が変わった、と言えばすむことだ。小さな字の政策には、いろいろ抜け道がかかれている。
 戦争する国にするのかどうか…あとで振り返った時にターニングポイントの1つとなる今回の選挙と思う。「当面」でなく、歴史に絶えられる言動かどうか、そのことを訴え続けたいと思う。

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