オシム氏の会見とメディアスクラム
サッカーの日本代表監督に就任したオシム氏が記者会見で、記者質問の「惨敗」「失望」という言葉に対して、怒ったというようなことが配信されていた。私は、オシム氏に賛成する。だいたい、ベスト8とかベスト4とか、無責任に煽ってきたのはメディアではないか。前大会では、フランスも、イタリアでさえも予選リーグを突破できなかった。競技人口の多さから言ってもWBCと比べるのも間違いである。このような愚行は、冬季オリンピックの報道でも繰り返された。相手の実力を冷静に判断もせず、しかも、「勝ち」にこだわり、スポーツの文化として価値への敬意、国際交流としての視点の希薄さ・・・ このメディアスクラムというのは、今に限ったことではないらしい。戦前、戦意高揚をあおる新聞が販売部数を伸ばすことで、「過熱」に拍車がかかったとのこと・・ そうであるなら、私達の文化に、「情緒的に煽られる」ことを受け入れる文化があることを自覚することがなにより大事と感じる。小泉「改革」をささえたのも、そうした熱狂であると思う。
昨日、赤旗が2万号を迎えた。共同通信のネット・ニュースは、「赤旗が創刊2万号、苦難の歴史経て達成」は「共産党機関紙『しんぶん赤旗』が、23日で通算2万号を迎えた。同日付の紙面では、在沖縄米海兵隊の一部が移転するグアム島ルポなどを掲載した。」「戦前の1928年2月に『赤旗(せっき)』として創刊し、非合法ながら187号まで発行。戦後に復刊された後も、占領軍に一時期、発行を停止されるなど苦難の歴史を経ての『達成』となった」と伝えた。
著名九氏のよびかけではじまった「九条の会」を、まともに報道しているのは「赤旗」だけである。改憲報道は過熱気味である。それらは、この国の民主主義の質の問題を提起していると思う。
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