天皇の発言と小泉発言
昭和天皇言葉が波紋を広げている。A級戦犯の合祀に“不快感”をしめしたというもの。戦争の最高責任者として、真意はどこにあるか別にして、A級戦犯を裁いた東京裁判を否定し、“自存自衛”“アジア解放”の戦争というイデオロギーを国論にし、天皇に参拝させる計画をもつ「靖国派」には、その中核的な内容を天皇から否定されたことになる。そういえば、04年の園遊会の席上で、現・天皇が「日の丸・君が代」について、「やはり、強制になるということではないことが望ましい」旨を述べたことがある。これは日の丸君が代の異常な押しつけをすすめる 東京都の教育委員の米長邦雄氏が「日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と述べたことへ反応したもの。歴史の皮肉というか、興味深い。
さて、小泉氏だが、靖国参拝は「心の問題」と繰り返している。この言葉を聞くと、少し前に読んだセクハラ事件をあつかった「壊れる男達」(金子雅臣著・岩波新書)を思い出す。訴えられた本人は、なぜ訴えられたかまるでわかってない。「相手も理解している」とか自分のなかで勝手な理屈をつくっているのである。著者は、その行動の深刻さを「自らの崩壊から目をそむけ」「自らの閉塞感を埋め合わせようとするあまり、他人の犠牲を厭わない」と指摘しているのだが・・・ あまりにも情けない米国追随、属国扱いを唯々諾々と受け入れていることへの埋め合わせか?!
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