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日銀総裁だけでない辞任すべき人

「官から民」の本質が明らかになる事件が続いている。
 ゼロ金利で国民のふところから304兆円の利子をうばいながら、当の日銀総裁が、村上ファンド(MAC投資事業組合)と「アクティビスト投資事業組合」に各1000万円出資し、1500万円もの利益をあげていた。「元日銀副総裁」の肩書で、投資について助言する「アドバイザリーボード(経営諮問委員会)」のメンバーにもなっていた。「たいした額ではない」という発言が、国民の怒りを逆なでしている。共同通信社の世論調査では、49・2%が「辞任した方がよい」と回答し、「辞任しなくてもよい」としたのは13・0%。そっこく辞任すべきである。
 しかし、一方の辞任してもらわなくてならない人は他にもいる。今回の 村上ファンドのような投資先企業の価値や事業の公益性を無視し、利益だけを追及する「私募ファンド」を可能にしたのは1998年の投資信託における規制緩和ですが、それを提言したのが規制緩和委員会の委員長・宮内義彦オリックス会長であり、村上ファンドはそのオリックスの出資を受けて設立された。オリックスの運用委託額は200億円にのぼっている。いったいいくら利益をあげたのか。 金融派生商品の購入を中小業者への融資と「だきあわせ」で強要し、業務停止命令をうけた三井住友銀行の当時の頭取である西川善文氏(日本郵政社長)。極端なノルマ押しつけで架空契約などを生み営業停止になった損保ジャパンの当時の副社長、村瀬氏が社会保険庁長官。
 直接の利害関係者、しかも、ルールを無視して責任者が、「官から民」の流れの中心にすわっている。政府の「国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議」には、森ビル・アカデミーヒルズ会長を座長に、三井不動産や三菱地所の部長らが委員が参加・・・ 国民の財産を食い物がしているのが、一連の事件の本質である。
 「雇用の流動化」の名の下に、非正規雇用がひろがり、若者を中心に、年収200万円以下の層が拡大している。汗して働く国民を見下し、カネや土地を転がしでボロ儲けする拝金主義者をのさばる社会を「規制緩和」の名のもとにつくってきた自民、公明、民主の責任は重い。こんな勢力に「愛国心」を語る資格はない。

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