聖戦という過去へのこだわり
国会開会と同時に、アメリカ産牛肉に、危険部位が混入されているという、国民の食の安全より日米同盟を優先した強引な決定の愚かさを示すニュースで飛び込んできました。
20日の首相、外相などの施政演説の中味もひどかった。1つは靖国問題。小泉首相は、「侵略戦争の反省」という戦後の国際政治の出発点に関わる問題を「一部」の問題と言い、麻生外務大臣は、「過去の問題にこだわりすぎることなく、冷静に大局を見すえ」と中国などに「お説教」をする始末。
侵略戦争という明白な事実を直視できず、いまでも「アジア解放」「自存自衛」だのと主張する靖国神社にこだわりつづけ、過去を精算し、未来に生かせてないのはどっちか。今、土佐市民が出版した「元戦士たちの証言」を読んでいますが、その証言の重たさにくらべ、閣僚のなんとも軽薄な言葉か、と思う。
しかし、これも明白な意図があっての発言であろう。グローバリズムと「自己責任」のもとで、バラバラななっていく社会を、ナショナリズムで再統合するため、そして、在日米軍再編と憲法改定の土壌を築くため、国際緊張と「脅威」をつくりだす必要があるからと思っている。
あす22日は、沖縄の名護市長選投票日。私の高知の友人も、応援で沖縄にいっていますが、米軍基地ノーの明確な意思表示を期待しています。
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